老化のスピードは食事で決まる!
アンチエイジングの名医が勧めるお肉の摂り方
輸入肉の増加で食べる機会が多くなったお肉にも落とし穴が!!
■調理方法を意識した食生活
山岸先生は「食品中に含まれているAGE値を数値化しexAGE(イーエックスエージーイー)と名付けています。文部科学省科学技術・学術審議会資源調査分科会報告『日本食品標準成分表2010』を参考に食材の成分と加工、調理方法を考慮して算出したものです。それによると以下のように、普段皆さんが食べている食事に含まれているAGEの量が一目瞭然です」
山岸先生によると「高温で長時間調理をするほどAGEが増加するため、なるべく低温で、かつ短い調理時間で仕上げた料理を選んでください。自宅で作るときも、調理法を少しかえてみるとよいでしょう。左の図は、一般的な調理法を並べています。右に行くほど調理温度が高くなりますので、調理する場合は、蒸したり煮たりする調理法がおすすめです。しかし、唐揚げや焼き肉は私も美味しく食べていますし、食べてはいけないということはないのです。AGEの1日の摂取値の目安は15,000exAGEとされています。1週間で105,000exAGEを超えないように調整して好きな食事を楽しんでください。例えば、唐揚げや焼き肉を食べた次の日はAGEの低い料理を選べば、平均してAGEの蓄積を抑えることができ、老化のスピードを抑える可能性があります。」
■“抗糖化”食の変換術お肉料理のAGEを減らすにはレモン!
山岸先生は、AGEが高いステーキなどのお肉料理も、ちょっとした工夫でおいしくAGEの少ない食事に変えることができると言います。「最近では、食品の中にはAGEの生成を抑制する働きをもつものや、腸からのAGEの吸収を抑える作用をもつものがあることもわかってきました。その中でも取り入れやすくおすすめなのが『レモン汁』です。お肉の重量の1/4のレモン汁にお肉を1時間ほど浸して下処理をしておくことで、AGEを約40〜60%減らすことができます。それは、レモンに含まれるクエン酸がたんぱく質と糖が結びつくのを抑え、AGEの発生を抑制してくれる働きがあるからです。レモンを買ってきて絞ってももちろんよいですし、市販のレモン汁を活用してもよいでしょう。漬け込んだからといって酸っぱくなることはありません。レモン汁なら、さっぱりとした風味がつき、暑い夏のお肉メニューが、さっぱりとよりおいしくいただけると思いますよ」とコメントしています。
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